一般向けに書かれた、医療・医薬の開発の歴史に関する書籍(本)のおススメです。
*目次
(1)医療・医薬の開発史とは
(2)医療・医薬の開発史の魅力と重要性
(3)おすすめ本のご紹介
(2)医療・医薬の開発史の魅力と重要性
(3)おすすめ本のご紹介
(1)医療・医薬の開発史とは
紀元前の古代から21世紀の現在に至るまで、人はけがや病気を治すため、各種医療技術や医薬品を模索し研究開発を続けてきました。ここでは、人体の治療を目的とした世界の医療技術や医薬品(ワクチンを含む)に関する研究開発の歴史を「医療・医薬の開発史」と呼びます。
(2)医療・医薬の開発史の魅力と重要性
古代から中世に用いられた医療・医薬は、現代の医学的知見を踏まえて見ると、効果の無いものやむしろ有害なものが非常に多かったようです。しかし、18世紀には実験により治療の効果を検証するという開発手法が採用されるようになり、19世紀には特定の病原菌により特定の病気に罹患することが確認され、治療薬やワクチンの技術が飛躍的に発展します。現在では、医療・医薬の技術は更に発展すると共に多様化し、2020年にはCOVID-19の感染予防のため世界初のRNAワクチンが開発されるなど、医療・医薬の開発は新たなステージに突入しているように感じられます。世界の医療・医薬の開発史に関する本を読み、現在期待されている新たな医療・医薬の技術を理解するための基礎知識を身につけることは、こらからの長寿社会を生きるうえで私達にとって大変有意義だと考えられます。
(3)おすすめ本のご紹介
私が読んだ医療・医薬の開発史に関する本の中から、おすすめしたいものをご紹介します。私は医療関係の仕事に携わっていますが、あくまでも事務職員であり、医学や薬学の専門知識は持っていません。従ってここでご紹介する本はいずれも、医学や薬学の専門書ではなく、あくまで一般向けの本ばかりです。肩の力を抜いて読み物として楽しみつつ、医療・医薬の歴史的発見や世界を驚かせた発明を知って、ちょっとワクワクしたり、将来の新しい医療・医薬にも興味を持ったりしていただければ、大変うれしく存じます。
歴史を変えた10の薬 /トーマス・ヘイガー
世界の歴史を変えた10種類の薬について、発見・発明から普及に至るまでのエピソードが紹介された本です。
アヘン、モルヒネ、種痘ワクチン、避妊薬のピル、精神疾患治療薬のクロルプロマジン、ED治療薬のバイアグラなど、
発見・発明から普及に至るまでの、困難、偶然、苦悩、幸運など、ドラマティックで興味深いエピソードが盛りだくさんです。
製薬会社で長年、新薬開発に携わった筆者が、医薬品開発によって世界の歴史がどのように変わってきたかを概説してくれる本です。
各時代の、なんと約10種類もの医薬品の開発エピソードが紹介されています。
北里柴三郎 ~雷(ドンネル)と呼ばれた男~ / 山崎光夫
「近代日本医学の父」として知られる北里柴三郎の波乱に満ちた生涯を描いた本です。
ベルリン大学に留学してコッホに師事し、破傷風の血清療法)を完成したほか、香港でペストの原因となる菌を発見します。
また、東京大学医学部、慶応大学医学部、北里大学の前身となる各施設の設立に大きく貢献します。
植物由来のアヘンやキニーネ(マラリア治療薬)、
世界初の人工合成薬アスピリン(鎮痛薬)、
合成染料の技術を応用して合成したサルバルサン(梅毒薬)、
青カビ由来のペニシリン(抗菌薬)、
土壌中の細菌に由来するストレプトマイシン(結核薬)、
動物の膵臓から精製したインスリン(糖尿病薬)
などについて、それぞれの薬の研究の背景、経緯、開発秘話が紹介されています。
世界を救った日本の薬 画期的新薬はいかにして生まれたのか? (ブルーバックス) / 塚崎 朝子
日本人研究者が研究開発に貢献した14種の画期的医薬品が取り上げられ、それぞれの地道な研究開発活動とその成果が紹介されます。
患者自身の免疫を利用してがん細胞を叩く「免疫チェックポイント阻害薬」という新しいコンセプトの治療薬を可能にした本庶佑博士ほか、大村智博士、間野博行博士など、ノーベル賞級の研究成果に至るまでの苦難と、それに基づく画期的医薬品の開発秘話が語られます。
世界初のエイズ治療薬を発見した日本人研究者について、その経緯を追ったノンフィクションです。
1981年に最初の症例が確認された後天性免疫不全症候群(AIDS)は、原因不明の死の病として世界を恐怖に陥れました。
致死率が高く、感染経路もまだ不明だったため、創薬企業も同僚の医学者も躊躇する中、満屋氏はHIVとヘルパーT細胞からなる実験系を構築し、候補物質のスクリーニングを開始します。
Moonshot ファイザー 不可能を可能にする9か月間の闘いの内幕 / アルバート・ブーラ
米国製薬大手ファイザー社のアルバート・ブーラ CEOが新型コロナのワクチン開発について述懐した本です。
感染したら死ぬ(!)未知の感染症だった新型コロナのワクチンを、極めて短期間(約9ヵ月)で世界に供給したファイザー社の内部では、壮絶な苦悩と努力が繰り広げられていたのでした。


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