夜と霧 / ヴィクトール・E・フランクル (著) , 池田 香代子 (翻訳)

2025年12月20日土曜日

小説

t f B! P L

精神科医であるヴィクトール・E・フランクル氏が、ナチスの強制収容所での体験を綴った記録であり、人間の尊厳と生きる意味を探求する哲学的な書です。

極限状態に置かれた中でも、人は生きる意味を見出すことで精神的に生き延びる力を持つと説きます。
また、愛する人の存在未来への希望が、生存への意志を支える鍵となることを描き、苦しみの中でも人間性を保つ可能性を示しています。
私が特に印象に残った著者の思想をご紹介します。
  • およそ生きることそのものに意味があるとすれば、苦しむことにも意味があるはずだ。苦しむこともまた生きることの一部なら、運命も死ぬことも生きることの一部なのだろう。苦悩と、そして死があってこそ、人間という存在ははじめて完全なものになるのだ。
  • 強制収容所が被収容者にもたらす精神病理学的症状に心理療法や精神衛生の立場から対処するには、強制収容所にいる人間に、そこが強制収容所であってもなお、なんとか未来に、未来の目的にふたたび目を向けさせることに意を用い、精神的に励ますことが有力な手立てとなる。被収容者の中には本能的にそうした者たちもいた。
  • 具体的な運命が人間を苦しめるなら、人はこの苦しみを責務と、たった一度だけ課される責務としなければならないだろう。人間は苦しみと向き合い、この苦しみに満ちた運命とともに全宇宙にたった一度、そして二つとないあり方で存在しているのだという意識にまで到達しなければならない。

「生きる意味」と「人としての真の崇高さ」について深く探求したい方に、おススメします。

〈わたしたちは、おそらくこれまでのどの時代の人間も知らなかった「人間」を知った。
では、この人間とはなにものか。
人間とは、人間とはなにかをつねに決定する存在だ。
人間とは、ガス室を発明した存在だ。
しかし同時に、ガス室に入っても毅然として祈りのことばを口にする存在でもあるのだ〉

「言語を絶する感動」と評され、人間の偉大と悲惨をあますところなく描いた本書は、
日本をはじめ世界的なロングセラーとして600万を超える読者に読みつがれ、現在にいたっている。
原著の初版は1947年、日本語版の初版は1956年。その後著者は、1977年に新たに手を加えた改訂版を出版した。
世代を超えて読みつがれたいとの願いから生まれたこの新版は、原著1977年版にもとづき、新しく翻訳したものである。
私とは、私たちの住む社会とは、歴史とは、そして人間とは何か。
20世紀を代表する作品を、ここに新たにお送りする。
(amazonより抜粋して引用)

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関東在住で、医療関係の事務に携わっています。
家事・育児と、遠隔地で一人暮らしをする80歳代の母の健康状態にも目を配りつつ生活しています。
医療・医薬に関する一般向けの本、母のための老人施設・介護の本、私が興味を持つ科学、音楽、歴史に関する本、時事解説本、小説など、年間100冊程度読んでいます。
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