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2020年代に世界各国で同時多発的に発生したインフレの背景と構造を、元日銀職員で経済学者の渡辺努氏が解き明かす、2022年発行の本です。
著者は、新型コロナパンデミックによるステイホームをきっかけとして、それまでのサービス経済化の流れが急逆転し、人々は消費の対象をサービスからモノへとシフトさせたと解説します。そして、経済再開が進んでも、サービス消費は以前のレベルには回復しておらず、また、労働と資本が産業間で(サービス→モノへ)移動することは容易ではないことから、モノの供給不足とそれによる物価上昇が進んでいると分析します。
中央銀行は金利操作により需要を抑制することはできますが、供給を増加させることは難しく、対症療法的に金利を上げて需要を抑制することしかできないと解説します。
私が興味を持った著者の分析と主張の一部を以下にご紹介します。
この本が発行された2022年10月以降、現在(2025年12月)までに、日本の消費者物価指数は大幅に上がっており、著者が指摘した「世界から取り残された状況」ではなくなっているようです。しかし、実質賃金は依然としてマイナスというところが、一労働者としてはなんとも残念です。
今後のインフレの動向に興味をお持ちの方に、おススメします。
私が興味を持った著者の分析と主張の一部を以下にご紹介します。
- 横軸に失業率、縦軸にインフレ率を表したフィリップス曲線が知られているが、今回のインフレは、低い失業率で従来の曲線から大きく上方(高インフレ率側)にはみ出していている。
- コロナ後の経済再開で原油の需要が急増したが、再生可能エネルギーへのシフトによる化石燃料の使用削減がブームとなっていたため原油価格は低く、採算の悪化を恐れて原油生産設備への投資を抑えてきた産油国は、急激な需要増に対応できなかった。
- コロナにより、サービス消費が減り、モノ消費が増えたが、経済再開後もその傾向が残っている。増えた モノ 消費に対して、生産現場からの離職やリモート勤務が拡大するなど労働者の行動変容が進んだことにより、世界的に生産が追い付いていない可能性がある。
- 2022年の消費者物価指数(CPI)インフレ率は米国や英国で7%を超える一方、日本は1%にとどまっており、日本は世界から取り残された状況にある。日本の場合、輸入価格は高騰しているにもかかわらず、企業も消費者もそれを日本国内の価格に転嫁することを嫌がる「価格据え置き慣行」が根強いためである。
この本が発行された2022年10月以降、現在(2025年12月)までに、日本の消費者物価指数は大幅に上がっており、著者が指摘した「世界から取り残された状況」ではなくなっているようです。しかし、実質賃金は依然としてマイナスというところが、一労働者としてはなんとも残念です。
今後のインフレの動向に興味をお持ちの方に、おススメします。
なぜ世界は突如として物価高の波に飲み込まれたのか?
ウクライナの戦争はその原因ではないことは、データがはっきりと示している。
では真犯人は……?
元日銀マンの物価理論トップランナー、異例のヒット『物価とは何か』の著者が、問題の核心を徹底考察する緊急出版!
なぜ急にインフレがはじまったのか?
だれも予想できなかったのか?
――経済学者も中央銀行も読み間違えた!
ウクライナ戦争は原因ではない?
――データが語る「意外な事実」
米欧のインフレ対策は成功する?
――物価制御「伝家の宝刀」が無効になった!
慢性デフレの日本はどうなる?
――「2つの病」に苦しむ日本には、特別な処方箋が必要だ!
本書の「謎解き」は、世界経済が大きく動くダイナミズムを描くのみならず、
日本がきわめて重大な岐路に立たされていることをも明らかにし、私たちに大きな問いかけを突きつける――
前著よりさらにわかりやすくなった、第一人者による待望の最新論考!
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本書の「謎解き」は、世界経済が大きく動くダイナミズムを描くのみならず、
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前著よりさらにわかりやすくなった、第一人者による待望の最新論考!
(amazonより抜粋して引用)

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