特許3.0 AI活用で知財強国に / 白坂一

2025年1月4日土曜日

ノンフィクション

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弁理士事務所を立ち上げた著者が、日本の中小企業やスタートアップが安価かつ簡便に特許出願するためのAI(人口知能)を用いたシステムを提案する本です。

著者はまた、IT企業「株式会社AI Samurai 」の創業者でもあり、約10億円の資金調達してAIを用いた特許審査・特許書類作成システムの開発を行っています。
私の印象に残った著者の提案と意見の一部をご紹介します。
  • 日本の産業が今後も世界と戦っていくには、高い技術力を持ちながらもこれまで特許をあまり積極的に取得してこなかった中小企業やスタートアップが、十分な質と量の特許を確保する必要がある。
  • そのために著者らは、「IP LANDSCAPE 特許検索システム」と「AI特許評価システム」を開発した。
  • 「IP LANDSCAPE 特許検索システム」は、発明に関連するキーワードの入力により、自社及び他社の出願傾向や技術動向を分析し可視化することができる。
  • 「AI特許評価システム」は、アイデアを入力すると1分以内に、それが特許として権利化できる可能性をA~Dの4段階で評価するとともに、その評価の根拠について、先行技術文献と対比したクレームチャートにより表示する。

  • 著者らは更に、「AI特許文書作成システム」を開発した。
  • 「AI特許文書作成システム」は、発明者が、発明の内容、それに最も近い先行技術文献、数百件以内の類似特許群の3つのデータを入力すると、約3分で特許文書を作成する。
  • 現在では更に、弁理士のノウハウを搭載した生成AIが発明者に質問と回答案を示しながら発明者と対話することによりアイデアを特許に練り上げていく「対話型特許書類作成システム」を開発中である。

  • これらのAIシステムを使えば、研究者は自分自身で、自らの発明の特許性を評価し、先行技術との差別化を図り、特許出願の一歩手前まで最短の時間で進むことができる。
  • このようにAIを使って日本の中小企業やスタートアップが最小限の時間とコストで質・量ともに十分な特許を取得すれば、日本は再び知財強国として復活することができる。

この本が発行される直前の2023年9月には、本書中で現在開発中と書かれていた「対話型特許書類作成システム」「AI Samurai ZERO」というサービス名でリリースされたようです。
多くの企業による活用とその成果に期待したいと思います。


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(amazonより抜粋して引用)

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関東在住で、医療関係の事務に携わっています。
家事・育児と、遠隔地で一人暮らしをする80歳代の母の健康状態にも目を配りつつ生活しています。
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