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知的な権威に批判的な態度をとる「反知性主義」がもてはやされる社会にあって、経済学、政治学、歴史学等を専門とする4名の研究者がこれまでに積み上げてきた知性を開示し、あえて上から目線で、日本社会の将来を語り合うための共通の土台を提案しようとする意欲的な本です。
著者は、社会科学について以下のように語ります。「人間とは未来を完全に予測できても、逆にまったく予測できなくても、生きていく力を得られない生き物です。人間はある意味で、自分が本当に何を希望しているのか、よくわからないままに行為し、行為ののちに自分の希望に気づくこともあります。人間の主体性そのものが、そのような行為の過程で変化していくからです。
社会科学の務めは、未来を完全に予測することでも、逆にそれをランダムな偶然的現象として捉えることでもありません。人間の知が何を、どこまで明らかにすることができるのか、逆に、どこからははっきりしたことが言えないのか。これらのことを自覚的に追究していくことが、社会科学の課題です。」
私が印象に残った著者の説明と主張の一部をご紹介します。
- 大量消費からエコロジカルな生活へのシフトはGDPの上昇に結び付きにくいことから、国連機関の一つである国連開発計画では、寿命、教育、所得を総合的に評価する新たな指標としてHDI(Human Development Index)を作成した。
- 多数決は、常に多数派の意見を尊重するとは限らない。政策的主張が類似する候補者が複数立候補すると多数派の票が割れ、少数派の票を集めた1人の候補者が漁夫の利で勝つ場合がある。
- この問題を解消するには、決選投票を設けたり、ボルダルール(1位に3点、2位に2点、3位に1点のように加点する方式)の採用がある。
- 政党政治では多数の政策テーマそれぞれについて政党として一つの政策を掲げるので、政党への間接投票結果が、各政策ごとに直接投票した場合の投票結果と異なる(逆になる)ケースが出てくる。これをオストロゴルスキーのパラドックスという。
- 現行の選挙制度だけでは、主権者は意思を十分に反映させることができない。選挙ではない意思表示の方法に、特定の法案の成立に反対してデモ行進するなどの「運動」がある。
「反知性主義」が幅をきかせる時代において,私たちがきちんと考え,将来を語り合うために――。
気鋭の社会科学者が,日本社会を12のキーワードから解きほぐし,未来への方向性を示す。
いまの社会に違和感を抱くすべての人のための,考えるヒントがつまった社会科学入門!
この本では、日本の社会を形づくっている、誰もが使う一二の「キーワード」を取り あげ、それぞれの意味を根底から吟味しなおしています。
思想的な立場にとらわれず、この魅力的な日本社会、それ自体に関心をもってもらえるよう、日本社会の「いま」と「これから」を見通すための材料、共通の知的プラットフォームを提供しようと、私たちが積みあげてきた「知性」をすべてのみなさんにひらこうと考えました。
思い切っていえば、経済、政治、社会をめぐるさまざまな出来事を、できるだけわかりやすい言葉で、できるだけ多様な視点で説き明かし、最後に未来への一つの方向性を示したい、そんな想いを込めて、この『大人のための社会科』を書きあげたのでした。(序より)
気鋭の社会科学者が,日本社会を12のキーワードから解きほぐし,未来への方向性を示す。
いまの社会に違和感を抱くすべての人のための,考えるヒントがつまった社会科学入門!
この本では、日本の社会を形づくっている、誰もが使う一二の「キーワード」を取り あげ、それぞれの意味を根底から吟味しなおしています。
思想的な立場にとらわれず、この魅力的な日本社会、それ自体に関心をもってもらえるよう、日本社会の「いま」と「これから」を見通すための材料、共通の知的プラットフォームを提供しようと、私たちが積みあげてきた「知性」をすべてのみなさんにひらこうと考えました。
思い切っていえば、経済、政治、社会をめぐるさまざまな出来事を、できるだけわかりやすい言葉で、できるだけ多様な視点で説き明かし、最後に未来への一つの方向性を示したい、そんな想いを込めて、この『大人のための社会科』を書きあげたのでした。(序より)
(amazonより抜粋して引用)

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