定年ゴジラ / 重松清

2024年11月3日日曜日

小説

t f B! P L

東京郊外のニュータウンにマイホームを購入し、約25年が経過して定年退職した元サラリーマンと、周囲の同世代の住人や家族の物語です。

1998年に刊行された小説ですので、そこから逆算すると、1930年代生まれで、子供の時に戦後の混乱を経験し、就職して1970年代にニュータウンに移住し、1990年代後半に60歳で定年退職した世代をモデルにしていることになります。
年齢や家族構成や生活レベルが近い集団がほぼ同時期に購入して出来た街で迎える老後の生活とは?、
ニュータウンは故郷たりえるか?、
定年退職後をどう生きるか?、
というようないくつかの問題が一気に提示されます。
定年退職した主人公の山崎さんは、「一日二十四時間がこんなにも長いものだとは知らなかった。この街がこんなにも退屈だとは知らなかった。」と嘆きます。
それでも、同じニュータウンの定年退職者の仲間ができ、ともに酒を飲み、将来の生活を考えます。一人暮らしをしている娘とは、結婚について意見を交わす必要にも迫られます。
これまで仕事上の難題をいくつも解決してきた元サラリーマンは、嘆きながら、ぼやきながらも、新しいことに挑戦し、将来の生活を考えるのです。
古くなったニュータウンがゴーストタウン化しているという話題もニュースになっていますが、解決方法もきっとあるのだと感じさせてくれるお話です。
作者の重松氏は、「お手本となったか反面教師だったかはともかく、戦後の日本を支えてきた”父”の世代は、『これが俺たちの考える幸せというものだ。』と確かに子供たちに伝えてくれた。僕たちは、はたして子供たちに伝えるべき幸せの形を持っているのだろうか。」と単行本のオビに書いたそうです。
戦後の日本を支えてきた世代の生き方と、その子供世代や孫世代に伝えるべき幸せの形について、興味をお持ちの方におススメします。


暇であっても退屈ではない!老朽化したニュータウンで第2の人生を歩み始めた定年4人組の物語。
開発から30年、年老いたニュータウンで迎えた定年。途方に暮れる山崎さんに散歩仲間ができた。
「ジャージーは禁物ですぞ。腰を痛めます。腹も出ます」 先輩の町内会長、単身赴任で浦島太郎状態のノムさん。新天地に旅立つフーさん。
自分の居場所を捜す4人組の日々の哀歓を温かく描く連作。
「帰ってきた定年ゴジラ」収録の完成版。
(amazonより抜粋して引用)

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関東在住で、医療関係の事務に携わっています。
家事・育児と、遠隔地で一人暮らしをする80歳代の母の健康状態にも目を配りつつ生活しています。
医療・医薬に関する一般向けの本、母のための老人施設・介護の本、私が興味を持つ科学、音楽、歴史に関する本、時事解説本、小説など、年間100冊程度読んでいます。
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