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米国イェール大学の心理学教授である著者が、人の思考における弱点とその対策を平易な言葉で講義してくれる本です。
物事の判断が、直感やこれまでの経験にもとづく先入観によって非合理的になる「認知バイアス」のさまざまな類型が豊富な事例とともに紹介されています。私の印象に残った著者の解説と主張の一部を以下に紹介します。
【流暢性効果】
- BTS(K-POPアイドル)のダンスを一部分(6秒間分)だけ切り取って10回再生して見せ、さらに指導用のスローバージョンも流したうえで、自信のある学生を募ってステージで躍らせると…踊れない。
- 人は何度も映像を見ると、それを容易にできると過信してしまう。これを「流暢性効果」という。
- TEDのような講演では、スピーチ1分につき1時間のリハーサルが必要。簡単そうに見えても、実際にやるのは難しい。
- 流暢性効果を軽減するには、実際にやってみればよい。
【メタ認知】
- 「メタ認知」とは、何かを認知しているかどうかを認知する能力のこと。メタ認知は、自分のとるべき行動を教えてくれる。
【計画錯誤】
- 何かを完了させるため必要な時間と労力は、希望的観測により小さく見積もられることが多い。この「計画錯誤」の対策として、著者は、常に見積もりより50%多い時間を確保しておくという。
【確証バイアス】
- 人が、「自分が信じていることの裏付けばかりを得ようとする」傾向のことを「確証バイアス」という。
- 2-4-6課題の法則性(3つの数字「2,4,6」の法則性を問われたとき、多くの人は2ずつ増えていくという仮説にとらわれ、その裏付けばかり得ようとするが、実は単に大きくなっていくという法則性が正解であるという課題)を正解できたのは全体の1/5ほどだった。
- 確証バイアスにとらわれると、自分を実際以上にすごいと思ったり、実際以上にダメだと思ったりしてしまう。
- しかし私たちは確証バイアスのおかげで、無限の選択肢の中から十分だと思えるものに出会ったら探求をやめられる。それにより幸福度は高まるし、順応性も高くなる。
【大数の法則】
- データ量が多いほど、そこから導かれる結論は正確性が高いことを「大数の法則」というが、その存在はしょっちゅう忘れられている。
- 何百万人の情報を平均して伝えるより、1人の個人の情報を伝える方が、受け手は説得力を感じる。これを「身元の分かる犠牲者効果」という。
【平均への回帰】
- 運だけに左右される(学生間で回答能力に差が無い)問題100問に多数の学生が回答する場合、平均は50点前後になるとしても、まれに95点や5点という極端に高い(または低い)点数を取る学生がいるが、次に同様の試験をすると極端に高い点数を取った学生はそれより低い点数を取り、極端に低い点数を取った学生はそれより高い点数を取る。これを「平均への回帰」と呼ぶ。
- スポーツ紙の表紙を飾ったトップアスリートがその後調子を崩すというジンクスは、「平均への回帰」という統計現象が原因といえる。
【ベイズの定理】
- 乳がんに罹患している女性がマンモグラフィ検査で陽性と判定される割合が80%、乳がんに罹患していない女性が同検査で陽性と判定される割合が9.6%であるとき、同検査で陽性と判定された女性が乳がんに罹患している確率は7.8%と、驚くほど低い数字になる。
- これは、一般に女性が乳がんに罹患している確率が1%程度と低いことに起因しており、「ベイズの定理」と呼ばれる式で表される。
- 2001年~2016年のアメリカのテロのデータと「ベイズの定理」によると、アメリカでムスリムを無作為に1人拘束したときにその人がテロリストである確率は0.00073%となり、たとえ1万人のムスリムを拘束してもその中には0.073人しかテロリストはいないことがわかる。
【ネガティビティ・バイアス】
- 人がポジティブな情報よりネガティブな情報を重視してしまう傾向のことを「ネガティビティ・バイアス」という。
- 大学の入学審査官に協力してもらって行った実験では、全科目の合計点が同点である架空の受験生2人がいた場合、科目によって点数に差がある(平均点より高い科目もあるが低い科目もある)受験生よりも、全科目でムラなく平均点を取る受験生を合格させる傾向が見られた。これも「ネガティビティ・バイアス」によるものといえる。
- 私たちの祖先は、失うことが死に直結する環境の中で、ポジティブな情報よりもネガティブな情報に敏感にならざるを得なかったのではないか、と論じる科学者もいる。
【フレーミング効果】
- 人が何を選ぶかは、選択肢そのものの問題というより、選択肢がどう切り取られて提示されるかによって決まる。これを「フレーミング効果」という。
【遅れて得られる報酬の価値】
- 今もらう20ドルと、1か月後にもらう30ドルのどちらかを選べと言われたら、たいていの人は今の20ドルを選ぶ。ところが、12か月後の20ドルと、13か月後の30ドルを選ぶとなると、ほとんどの人が13か月後の30ドルを選ぶ。選択に一貫性がないことは明らかだ。
- 3歳~5歳の子供の前にマシュマロを1個置き、調査員は「これから部屋を出ていく」と告げる。そして、「すぐにマシュマロを食べてもいいが、調査員が戻ってくるまで食べずに待てば、マシュマロをもう1個上げる」と説明する。
- 15分待てる子もいれば、すぐに食べてしまう子もいたが、このマシュマロテストから十年以上たったとき、驚くべき発表がなされた。2個目のマシュマロのために長時間待てた子の方が、高校の終わりに受けたSAT(大学進学適性試験)で高い点数を獲得したという研究結果が発表されたのだった。
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★AIとは異なる「人間の脳」ならではの思考の罠とは?
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ダニエル・ピンク、グレッチェン・ルービン他、絶賛続々!
本書の著者は、学生たちが日々直面する思考の不具合に関する問題について
「シンキング(Thinking)」という授業を開始したところ、大講堂が毎週、満員になる前代未聞の大人気に。
・人は論理的でも合理的でもない
・戦略的に「論理的思考力」を向上させる
・人は「自分のこと」がとても知りたい
・あえて「偶然」に身を委ねる
・誤謬を避けるには「大数の法則」を利用する
・「データサイエンスの思考法」で考える
ノーベル賞研究から、BTSのダンスまで、
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世界最高峰のエリートたちを熱狂させている、
伝説の「思考教室」、ついに日本上陸!
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(amazonより抜粋して引用)

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