「尖閣問題」とは何か / 豊下楢彦

2024年1月7日日曜日

ノンフィクション

t f B! P L

尖閣問題について、歴史的経緯、日中両国の主張、及び、それに関する米国の方針について解説してくれる本です。

尖閣諸島は、もともと誰からも注目されない沖縄のただの無人島だったのですが、1969年に石油埋蔵の可能性が報告されるや、台湾と中国が領有権を主張し始めたと著者は解説します。
米国は戦後、尖閣諸島を沖縄の一部として統治し、1972年に日本に返還した後もその内の2島を米軍の管理下に置いていますが、領有権については中立の立場(!)なのだそうです。
1971年の米中和解を優先すると共に、あえて火種を残して米軍駐留の理由を作り、更には米国の武器輸出を促進するためだとか。
このオフショアバランシングという米国の方針は、北方領土にも当てはまるようです。
2012年、石原都知事は尖閣諸島を東京都が購入する方針を示し、激論の末、主な5島の内の3島が国有化されました。
残りの2島は米軍の射爆撃場であり、今も日本人は立入禁止なのだとか。

著者は、採算の取れる油田か否か、日中台がリスク分散のため共同で調査を行えばよいと主張します。
まぁ、最近の中国を見ていると、それは無理そうですけどね。

尖閣諸島問題についてのメディア報道には重大な欠落がある。
日中両国の主張を歴史的にどう評価すべきなのか。
最も注目すべきは、アメリカが曖昧な姿勢を取り続けていること。
アメリカの戦略を解明する点で本書は独自性を持っている。
国有化では解決できず、「固有の領土」論が説得力を欠く理由も明らかにする。
さらに「北方領土」や竹島問題の解決策も踏まえ、日本外交を転換することで「尖閣問題」を打開する道筋を指し示す渾身の書き下ろし。
(amazonより抜粋して引用)

このブログを検索

自己紹介

自分の写真
関東在住で、医療関係の事務に携わっています。
家事・育児と、遠隔地で一人暮らしをする80歳代の母の健康状態にも目を配りつつ生活しています。
医療・医薬に関する一般向けの本、母のための老人施設・介護の本、私が興味を持つ科学、音楽、歴史に関する本、時事解説本、小説など、年間100冊程度読んでいます。
私が実際に読んでぜひ皆様におすすめしたいと思った本やその関連情報をこのブログで発信していきます。

ゲノム裁判――ヒト遺伝子は誰のものか / ジョージ・L・コントレラス

リンク 米国で争われた“遺伝子特許”をめぐる歴史的訴訟を、関係者100名以上への取材をもとに描いたノンフィクションです。 米国特許法101条(Patent Eligibility=特許適格性) の解釈を軸に、バイオ企業、研究者、患者団体、弁護士、政府関係者らの思惑...

フォロワー

QooQ