芙蓉の人 / 新田次郎

2023年10月15日日曜日

小説

t f B! P L

富士山頂で最初の越冬観測を試みた気象学者・野中到とその妻・千代子の物語です。

野中は、天気予報の精度を上げるためには富士山頂での通年気象観測が必要との信念を持ちます。
そこで1895年、私財を投じて測候小屋を建て妻・千代子と共に越冬観測を行いますが、高山病と栄養失調で下山を余儀なくされます。
作家・新田次郎氏の過酷な冬山の描写は、眼前に凍てつく氷雪が迫る臨場感があり、強烈に引き込まれます。
この物語の真の主役は、男尊女卑の甚だしい明治時代にあって夫を助け共に厳冬の中で観測した妻・千代子でしょう。
「芙蓉峰」は富士山の異称だということを初めて知りました。
作品名「芙蓉の人」は、その富士山の意味に加えて、千代子夫人を美しい芙蓉の花に例えた素敵なタイトルだと思います。

時は明治28年である。
正確な天気予報をするためには、どうしても富士山頂に恒久的な気象観測所を設けなければならない。
そのために野中到は命を賭けて、冬の富士山に登り、観測小屋に篭った。
一人での観測は無理だという判断と夫への愛情から、妻・千代子は後を追って富士山頂に登る。
明治女性の感動的な物語がここにある。
(amazonより抜粋して引用)

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関東在住で、医療関係の事務に携わっています。
家事・育児と、遠隔地で一人暮らしをする80歳代の母の健康状態にも目を配りつつ生活しています。
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