10代が考えるウクライナ戦争 / 岩波ジュニア新書編集部

2023年9月9日土曜日

ノンフィクション

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2022年9月~10月に日本国内の5つの高校でウクライナ戦争に関心を持つ生徒を集めて開催された座談会の様子が収められ、最後にロシア文学者の奈倉有里氏とジャーナリストの池上彰氏が講評するという構成の本です。

2022年2月に開始したロシアによるウクライナ侵攻に対する高校生の受け止めとしては、衝撃を受けたという意見がある一方、遠い国の話で現実味がないという意見も出されます。
この戦争について、高校生から出た意見をほんの一部ですが紹介します。

ーーーーー高校生から出た意見の一部紹介ーーーーー
  • ロシアの正義とウクライナの正義、お互いに正義がある。
  • アメリカは過去にアフガニスタンやイラクに侵攻したが、世界から制裁は受けなかった。日本人が思っている正義は、アメリカ寄りの視点で見た正義なのではないか。
  • 暴力は悪。「正義のために戦う」はその時点で正義じゃなくなる。
  • ロシアという国と、(むりやり戦争に加担させられる)ロシアの一般国民を一緒にしてはいけないと思う。
  • 戦争がなくならないのは、武器産業など戦争によって利益を得る人がいるから。
  • 他の地域でも戦争は起きているのに、メディアは報道しない。エネルギーや食糧など経済的な影響が大きいという理由でウクライナ戦争だけが注目されているが、本質的にはどこの戦争も許されないはず。
  • 領土に関する問題はどこの国も抱えているが、それでも戦争を起こさないというリミットは守らなければならない。
  • 高校生に出来ることは限られるが、この戦争に興味を持って自分で調べること、知ること、話し合うこと、考えることが大切。
  • 若い人の意見や行動は影響力があると思う。だからこそ今、若者はたくさん知って、たくさん行動するべき。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

こららはほんの一部ですが、座談会での高校生の意見です。
みなさんならどのように”講評”しますか?
正直、私には締めの講評をうまくまとめられないなぁと、思いました。
これらの意見以上の気の利いたコメントが見つからないからです。

しかし、大人を代表するお二人の識者の講評は流石です。

奈倉氏は、戦争をしたがる為政者の思考や基準に流されず、私達市民が学問や文化に基づく判断基準を持ち、国を超えて権力を監視し制限し続けることが必要と説きます。

池上氏は、ロシアにとって緩衝地帯であるウクライナのNATO加盟に関してロシアが危機感を持つことに理解を示す意見に、疑問を投げかけます。「緩衝地帯」はロシアの都合であって、ウクライナにしてみれば「勝手に緩衝地帯にするな」と思うだろうと。また、戦争を終わらせる方法はすぐに見つからなくても、戦争に対する素朴な怒りを持ち続けてほしいと説きます。

私もいつかこんな風に立派に講評をまとめられる大人になりたいと心に誓い、静かに本を閉じました。まだまだです。

21世紀に起きた大国による軍事侵攻を若い世代はどのように受け止めているのでしょうか。
衝撃、不安、怒り、苛立ち、不信、そして自分に何が出来るのかを模索する若者たち…‥。
各地の高校生に率直な思いを聞きました。
若い世代が戦争と平和について共に考えるための一冊です。
(amazonより抜粋して引用)

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関東在住で、医療関係の事務に携わっています。
家事・育児と、遠隔地で一人暮らしをする80歳代の母の健康状態にも目を配りつつ生活しています。
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