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50歳にして作家デビューし、何かとお騒がせな百田尚樹氏による歴史経済小説で、本屋大賞受賞作品です。
出光興産創業者の出光佐三氏をモデルとした主人公・国岡鐡造の一生と、出光興産をモデルにした国岡商店が、敗戦後の石油が無い状況から石油元売の大企業に成長する過程が描かれています。
「社員は家族」、「国民のために」という一貫した国岡鐡造の哲学が明快です。
反骨精神あふれる国岡鐡造とその期待に応える社員たち、気づいたら彼らを全力で応援していました(笑)
私の個人的な見所は次のシーンです。
- 太平洋戦争敗戦後、国岡商店の社員たちが旧海軍の燃料タンクに入り、底に残った燃料をさらうシーン。いや~、暑いし臭いし、過酷そうだわ~。
- 協定により陸上(本州側の下関、九州側の門司)で燃料を販売できない国岡は、伝馬船で海に漕ぎ出し、海上で漁師に燃料を売ります。「海賊」と呼ばれる由縁ですね。
- 英国とイランの対立から、英国が「イランへ石油の買付に来たタンカーは撃沈する」と国際社会に表明するさなか、欧米資本の7つの石油メジャー(セブンシスターズ)の支配に風穴をあけるべく、国岡商店のタンカー・日章丸は極秘裏にイランに到着し、イギリス海軍の海上封鎖を突破して、無事日本に軽油を持ち帰ります。痛快なシーンです。
- 山口県の徳山に新たな製油所を建設します。徳山港の海は浅く大型タンカーが接岸できないという大きな欠点があるのですが、沖に停泊したタンカーの原油をパイプラインで製油所に送り込む、日本初の「シー・バース方式」により解消します。建設に2~3年かかると言われていた製油所をわずか10ヵ月で完成させます。

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