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村上水軍の当主・村上武吉の娘・景(きょう)姫を主人公とする、和田竜氏の戦国歴史小説です。
村上水軍とは、14~16世紀に瀬戸内海で活動した、村上姓を名乗る海賊衆のことで、能島村上家(本家)、因島村上家、来島村上家の三家から成ります。戦国時代には中国地方を支配する毛利氏に臣従又は加勢を求められ、村上水軍は海上での戦や兵站輸送で毛利氏に協力をしていました。
この史実を背景として、この物語では景(きょう)姫が躍動します。
エンタメ感たっぷりで、きっと楽しめると思います。
累計300万部、本屋大賞受賞の大ベストセラーとなったのも納得です。
私がおススメする見所や感想は、次の通りです。
【第1巻】
村上水軍の当主・村上武吉の娘・景(きょう)20歳は、気性が荒く粗暴で、顔は醜い。
あぁ、なかなかひどい設定です(笑)
瀬戸内海で軍船に乗り、海賊として男勝りの働きをしている景の姿は、凶暴だけどイキイキと魅力的に描かれています。
織田信長軍に追い詰められた大阪本願寺を救うため、兵糧を船で輸送してほしいと毛利家から依頼され、当主・村上武吉は思案を巡らせます。
【第2巻】
地元では醜女で有名な景(きょう)ですが、大阪泉州に行けばもてはやされると聞きつけます。
泉州はヨーロッパ人が出入りする土地柄から、彫の深い顔が好まれるということのようです。
そこで、景は弟と共に泉州に向かい、大阪本願寺と織田信長勢の戦に巻き込まれます。
特徴的なのは、戦をする両軍の人物を同じくらいの重みと親近感で描いているところですね。
信長側に付く眞鍋海賊の七五三兵衛(しめのひょうえ)が宗徒を銛(もり)で突き殺す残虐なシーンは、グロすぎて実写化できないでしょう(苦笑)
【第3巻】
「進まば往生極楽、退かば無間地獄」と一向宗門徒を騙して敵に当たらせるやり方に激怒する景姫。
しかし、門徒には景の怒りは受け入れられません。
「皆、自らの家のためのみに戦する」という戦国の不文律が重く響きます。
自分の甘さを知った景は打ちひしがれますが、大坂本願寺に兵糧を届けず引き上げる父の策略を知り、門徒を救う決意をします。
【第4巻】
村上水軍が大坂本願寺に兵糧を届けず引き上げた直後、景は無謀にもわずかな兵を率いて反撃を開始します。
そして、景と七五三兵衛の壮絶な死闘が繰り広げられます。
村上の家系図中に、名もない「女」が記されていることを知り、それをヒントにこれだけの物語を創作できる和田竜氏は凄すぎます。
なお、この作品はマンガ化され、そちらも好評を博しています。
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