金閣寺 / 三島由紀夫

2023年7月10日月曜日

小説

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三島由紀夫氏が名実ともに日本文学の代表的作家の地位を築いた作品であり、又、近代日本文学を代表する傑作の一つとして海外でも高い評価を得た小説です。

1950年に青年僧が国宝・金閣寺に実際に放火した「金閣寺放火事件」を題材としています。
金閣寺の美に憑りつかれた青年僧が放火に至るまでの経緯を、一人称告白体で綴ります。
実際に起こった事件を題材としつつも、そこに三島氏自身の人生の主題、問題性、モチーフを盛り込み、フィクションとして構成されているようです。

巻末の解説によれば、金閣寺は永続的な伝統美と敗戦による断絶の象徴であり、三島氏はそうした伝統に対する愛憎共存を鮮やかに小説化してみせたのだとか。

青年僧が女性と肉体的に交わろうとするとき、金閣の幻影が現れて失敗に終わるシーンが複数回あります。
私は、女性の美と金閣の美が青年僧の内部で干渉して消失するイメージを持ちました。
それは放火直前の「虚無がこの美の構造だつたのだ」という言葉に通じているのでしょうか。
難解で私にはうまく理解できませんが、なんとも病的で不気味で、強く印象に残っています。

金閣寺、青年僧、女性、吃音症、放火などを通じて、三島氏は何を表現したかったのか、ネットで調べると、その分析や解釈を多くの専門家や三島ファンが残しています。
自力で分析や解釈をしようとすると正直言って私には難しいので、このような誰もが知る名作に関しては、先達の意見を大喜利のように楽しむのが私流です。

1950年7月1日、「国宝・金閣寺焼失。放火犯人は寺の青年僧」という衝撃のニュースが世人の耳目を驚かせた。
この事件の陰に潜められた若い学僧の悩み―ハンディを背負った宿命の子の、生への消しがたい呪いと、それゆえに金閣の美の魔力に魂を奪われ、ついには幻想と心中するにいたった悲劇…。
31歳の鬼才三島が全青春の決算として告白体の名文に綴った不朽の金字塔。
(amazonより抜粋して引用)

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関東在住で、医療関係の事務に携わっています。
家事・育児と、遠隔地で一人暮らしをする80歳代の母の健康状態にも目を配りつつ生活しています。
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