苦しかったときの話をしようか / 森岡毅

2025年8月30日土曜日

ノンフィクション

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経営難に陥っていたユニバーサル・スタジオ・ジャパンを立て直した人物として知られる実業家・マーケターの森岡毅氏が、就職活動に悩む娘に向けて、社会人としての戦略の立て方を指南する本です。

著者自身の挫折や苦悩、P&G時代の壮絶な経験を通じて、自分の強みを見つけそれを活かす戦略の重要性を説いています。
単なる成功談ではなく、弱さをさらけ出す誠実な語り口が、勇気を与えてくれます。

私の印象に残った著者の意見の一部をご紹介します。

【やりたいことを見つけるために】

  • やりたいこと(仕事)が見つからないのは、どんな職業があるかを知らないからではなく、自分自身をよく知らないからだ。
  • 最終的には今の君の精一杯の価値観で、自分が重視する「軸」を決めるしかない。未来に「軸」が変わることは、全く恐れなくていい。
  • 会社に依存するのではなく、自分自身のスキル(職能)に依存するキャリアの作り方を勧めたい。個人にとって会社は職能を身に着けるための手段だ。
  • 君がコントロールできる変数は、①己の特徴の理解と、②それを磨く努力と、③環境の選択、の3つしかないのだ。

【資本主義の世界】

  • 優秀な人間をたくさん集めて、ピラミッドの階段を登らせて気持ちよく働かせ、最後に圧倒的に儲けるのは資本家である。この世は資本家のために都合よく構造が作られている。汗水たらして働いたサラリーマンの所得にかかる最高税率は5割を超えるが、汗を一滴も流さない資本家の株式配当に対して税は2割しかかからない。
  • 資本家になる最も簡単な方法は上場されている株式を買うことである。株は過去数十年の世界の年平均で7~8%儲かっている。ただし、全く働かず株だけで食べていくには、7%の運用実績で700万円程度の税前収入を得なければならない。そのためには、約1億円もの手元資金が必要になる。
  • 「需要の持続性(人口や嗜好の変化)」「競争優位を維持する構造(ブランド力や特許等)」は、就職活動にも株式投資にも共通する有効な視点となる。
  • 長期で成長する「需要」と「構造」を持つ会社を厳選して、その銘柄を焦らずに必ず暴落したときに買う

【自分を知るために】

  • 就活においては、自分が10年後、20年後にどうなっていたいか、どういう状態であればハッピーなのか、という理想状態からイメージを膨らませて、そこに近づくための「キャリアの目的(どんな職能を身に着けたいのか)」を暫定的に決めればよい。正解はたくさんある
  • 自分の強みを知るには、これまで自分が好きだった「~する(動詞)こと」50個書き出して、それらをThinkingCommunicationLeadershipの3つに分類し、自分が最も多くの動詞を挙げた分類に秀でていると判定するとよい。
  • 人が最も苦しいのは、自己評価が極端に低くなっているとき。自分自身で自分の存在価値を疑う状況に追い込まれたときだ。
就職や転職、そして、自分と仕事との関係について考えている全ての方におススメします。

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関東在住で、医療関係の事務に携わっています。
家事・育児と、遠隔地で一人暮らしをする80歳代の母の健康状態にも目を配りつつ生活しています。
医療・医薬に関する一般向けの本、母のための老人施設・介護の本、私が興味を持つ科学、音楽、歴史に関する本、時事解説本、小説など、年間100冊程度読んでいます。
私が実際に読んでぜひ皆様におすすめしたいと思った本やその関連情報をこのブログで発信していきます。

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