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2008年に宇宙航空研究開発機構(JAXA)が募集した日本人宇宙飛行士の選抜試験に密着したドキュメントです。
約十年ぶりにJAXAが宇宙飛行士募集を公表したとき、NHKの番組制作に携わっていた著者らが、選抜試験の取材を申し入れたことで、NHKスペシャル「宇宙飛行士はこうして生まれた〜密着・最終選抜試験〜」(初回放送日:2009年3月8日)が製作されました。応募者963名の夢と人生をかけた戦いと、その中から2名の宇宙飛行士が誕生するまでの過程を、密着取材を交えて著者らが語ります。
私の印象に残った、本書の一部要約を以下にご紹介します。
【宇宙飛行士に求められる能力】
- 今回の選抜試験では、「集団を統率する力」、さらには「危機に対応する力」を問うことに重きが置かれた。そこには、「国際宇宙ステーションの船長になれるような人材がほしい」というJAXAの野心があった。
- 応募書類審査、一次選抜、二次選抜を通過した10名は、2週間に及ぶ「最終選抜試験」に挑む。そこで合否を分かつもの。それは、天才的な頭脳や常人離れした運動能力ではなかった。
- 「人類代表」を決める宇宙飛行士選抜試験で、我々が目にしたものは、「どんなに苦しい局面でも決してあきらめず、他人を思いやり、その言葉と行動で人を動かす力があるか」、その人間力を徹底的に調べ上げる試験だったのだ。
- 宇宙という逃げ場のない特殊な環境に耐えうる強い精神力。国籍を超えて誰からも慕われ信頼される”人としての魅力”。候補者たちが、それぞれの人生を通して培ってきたいわば”人間力”が徹底的に試されたのだった。
- 宇宙飛行士に求められる資質とは何か。「ストレスに耐える力」、「リーダーシップとフォロワーシップ」、「チームを盛り上げるユーモア」、そして「危機を乗り越える力」が備わっていなければならない。
【最終選抜試験でチームに課された課題】
- 候補者10名が2つのチームに分けられ、出された課題は、「国際宇宙ステーションで暮らす宇宙飛行士の心を癒すロボットを作れ」であった。1日当たり3時間×4日間の合計12時間が制限時間であった。
- 課題3日目、選考委員は当初予定されていなかった中間発表を行うよう突然指示を出し、そこで2チームのロボットの欠点を多数挙げてそれぞれ酷評します。意気消沈し、残り3時間でロボットをどのように改良するべきか途方に暮れる両チームのメンバー達。
- そんな中、一人の候補者(油井亀美也)が呼びかけた。「できることとできないことを整理して対策を考えよう!」この呼びかけを機に、チーム全員の目が醒め、対策に向けた議論が始まった。油井は後に、「状況が整わないときには、取り組むべき問題自体を切り捨てるというのも一種の勇気だと思った」と語っている。
- 残された時間が短いことから、周囲の雑音を拾って誤動作を引き起こすサウンドセンサーを外して、動きを単純化する安全策でチームの意見がまとまりかけた。しかしそのとき、一人の候補者(大西卓也)が異議を唱える。大西は、サウンドセンサーを外し、「シュート!」という人の声に反応してシュートを打つという動きをなくしたら、このロボットのそもそものコンセプトが失われてしまうと主張し、リスクを伴う抜本的な改良を進言したのだった。
- リーダーとしての決断を求められた油井は一瞬沈黙し、他の候補者たちの反応を観察した。そして、「わかりました。でもかなり厳しいですよ!」と言って、大西の進言を受け入れた。
- 取り組むべき課題の取捨選択を先導した油井と、チーム全体の流れに反する意見であっても、捨てるべきでない課題まで捨ててしまわないように、的確なタイミングで進言した大西は、危機的な状況におけるリーダーシップとフォロワーシップを見事に発揮したという高い評価を得た。
【NASAでの試験】
- 最終選抜試験の最後の舞台は、アメリカNASAでの試験だった。
- 宇宙遊泳を模してワイヤーでつるされた状態で、作業内容の説明を英語で受け、初めて見る工具を扱いながら、所定の作業を正確かつ制限時間内で行う試験や、NASA宇宙飛行士室の幹部による面接試験が課された。
- 面接試験では、候補者に自らの人生について語らせ、その時々に下した決断について、その内容や理由を尋ねて掘り下げた。候補者一人一人の「本質」を知るためだという。
試験の結果、油井亀美也さん(航空自衛隊パイロット)と、大西卓也さん(ANAパイロット)の2名が合格を勝ち取りました。
宇宙飛行士の資質、危機的な状況におけるリーダーシップとフォロワーシップについて、興味をお持ちの方におすすめします。
いまだかつて明かされなかった宇宙飛行士選抜を密着レポート!
2008年2月、日本で10年ぶりとなる宇宙飛行士の募集が、日本の宇宙 研究・開発を担うJAXAによって発表された。
応募総数は史上最多。
そして、選抜試験自体も最難関で熾烈を極めるものとなった。
本書は、この選抜試験の取材を日本で初めて許され、さらに候補者10人に絞られた最終試験では一部始終に密着することに成功した、NHKの番組スタッフによるドキュメンタリー。
その10人がおかれた閉鎖環境という特殊な状況下で、彼らは何を考え、語り、行動したのかをつぶさに追ってゆく。
宇宙という極限の環境において、自らの命を賭け、かつ他の乗組員の命をも預かる宇宙飛行士とはどういう職業なのか。
その資質と人間力に迫る!
2008年2月、日本で10年ぶりとなる宇宙飛行士の募集が、日本の宇宙 研究・開発を担うJAXAによって発表された。
応募総数は史上最多。
そして、選抜試験自体も最難関で熾烈を極めるものとなった。
本書は、この選抜試験の取材を日本で初めて許され、さらに候補者10人に絞られた最終試験では一部始終に密着することに成功した、NHKの番組スタッフによるドキュメンタリー。
その10人がおかれた閉鎖環境という特殊な状況下で、彼らは何を考え、語り、行動したのかをつぶさに追ってゆく。
宇宙という極限の環境において、自らの命を賭け、かつ他の乗組員の命をも預かる宇宙飛行士とはどういう職業なのか。
その資質と人間力に迫る!
(amazonより抜粋して引用)

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