スノーデン・ファイル 徹底検証 / 小笠原みどり

2025年2月6日木曜日

ノンフィクション

t f B! P L

元朝日新聞社会部記者で現在はジャーナリストの著者が、”監視”を用いて民主主義の発動を抑え、支配を強化しつつある日本の政権の動きを警戒するよう、国民に呼びかける本です。

エドワード・スノーデン氏は、アメリカ国家安全保障局(NSA)による国際的監視網(PRISM)の実在を2013年に告発したことで知られる元NSA職員です。
著者は、スノーデン氏が世界に暴露した機密ファイル(スノーデン・ファイル)を読み解き、それらが日本国民に対して何を意味しているか、それらによって明らかになった日本社会の危機について警告します。

私の印象に残った著者の解説と主張の一部をご紹介します。

  • NSAは、国際通信ケーブルの上陸点に盗聴拠点を設けて通過する全データを総コピーし、米国大手インターネット9社から顧客情報を提供させ、さらにIT機器にバックドアと呼ばれる情報収集のための裏口を設定して出荷させ、地球上の全人口を対象とした大量無差別監視を行っている。
  • NSAは日本でも大量無差別監視を実行しているが、この違法監視を合法化するため、日本に秘密保護法の制定を持ち掛け、後押しをした。2013年の秘密保護法制定により、日本政府が指定するファイルは非公開とすることが可能となり、NSAは公衆の目に触れることなく合法的に監視活動を行えるようになった。
  • 秘密保護法の制定は、日本政府にとっても、米国への監視協力や日本独自の監視活動が公衆の目から隠れて行えるようになることから好都合であった。
  • 米国の批評家によると、メディアコントロールの神髄は人々の関心を政治からそらし続けることだという。有名人のゴシップやお笑いやポルノなど、あふれる情報が真実の不在を隠しているのだ。
  • ネット上の情報だけでなく私信メールや非公開の個人情報も網羅する検索可能なシステム「エックスキースコア」は、2013年時点で既に日本に導入されていた。
  • 2013年、日本政府は福島県大刀洗通信所の衛星通信傍受アンテナを転用し、米国と共同でインターネット大量監視を開始した。1日換算で約1200万件の通信を盗聴し、その情報は主に公安警察、防衛省、内閣情報調査室によって利用される。
  • 政府はデジタル化によって広範囲の情報を収集して紐づけする一方、その管理は杜撰であり、データを改ざんすることさえ厭わない。一般の国民は、自分が被害を被る瞬間まで、同意なく自分のデータが何にどのように用いられているか知ることはできない
  • 政府と国民の間のこのアンバランスこそが問題であり、民主主義にとって非常に危険だとスノーデン氏は警鐘を鳴らす。

既に到来している監視社会の実態を知りたい方、この危機にどう対処すべきか考えたい方におススメします。

データ監視が人間を無力化し、民主主義を破壊する。

監視研究の第一人者が、2017~18年に公開された「スノーデン・ファイル」日本 関連文書を解読。自らの取材成果と照合しながら、対米従属下で日本が強行する 市民監視の実態を告発し、防衛省、自衛隊、警察、内閣情報調査室、そして民間 企業が一体となった戦慄すべき情報操作の全体像をあばく。
ネット監視はこうして日本で始まった――。
(amazonより抜粋して引用)

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関東在住で、医療関係の事務に携わっています。
家事・育児と、遠隔地で一人暮らしをする80歳代の母の健康状態にも目を配りつつ生活しています。
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