熱源 / 川越宗一

2023年10月9日月曜日

小説

t f B! P L

日露戦争前から太平洋戦争終戦頃までのアイヌを描いた、川越宗一氏の直木賞受賞作品です。

主人公は樺太(サハリン)で生まれたアイヌの青年で、北海道に強制移住させられ、伝染病で妻を亡くし、戦争に巻き込まれます
日本とロシアによって故郷の静かな暮らしは壊され文明を押し付けられ、差別を受けます。
もう一人の登場人物、ロシア占領下の旧リトアニアで生まれたポーランド人の青年は、ロシアの強烈な同化政策により母語であるポーランド語を話すことも許されず、ロシア皇帝の暗殺計画に巻き込まれ、苦役囚としてサハリンに送られてきます。
他の国家に支配され、他の民族の文化を押し付けられるという点で、2人は共通しています。
そして後半は、大隈重信、二葉亭四迷などの有名人が登場。
主人公の青年はアイヌの誇りをかけて白瀬中尉と共に南極探検に参加し、アイヌ語を研究する金田一京助は青年の語る自伝を書き取り後世に残します。
民族として守り継ぐべきものは何か考えさせられるとともに、アイヌについて何も知らなかったことに恥じ入りました

故郷を奪われ、生き方を変えられた。
それでもアイヌがアイヌとして生きているうちに、やりとげなければならないことがある。
北海道のさらに北に浮かぶ島、樺太(サハリン)。
人を拒むような極寒の地で、時代に翻弄されながら、それでも生きていくための「熱」を追い求める人々がいた。
明治維新後、樺太のアイヌに何が起こっていたのか。
見たことのない感情に心を揺り動かされる、圧巻の歴史小説。
(amazonより抜粋して引用)

このブログを検索

自己紹介

自分の写真
関東在住で、医療関係の事務に携わっています。
家事・育児と、遠隔地で一人暮らしをする80歳代の母の健康状態にも目を配りつつ生活しています。
医療・医薬に関する一般向けの本、母のための老人施設・介護の本、私が興味を持つ科学、音楽、歴史に関する本、時事解説本、小説など、年間100冊程度読んでいます。
私が実際に読んでぜひ皆様におすすめしたいと思った本やその関連情報をこのブログで発信していきます。

ゲノム裁判――ヒト遺伝子は誰のものか / ジョージ・L・コントレラス

リンク 米国で争われた“遺伝子特許”をめぐる歴史的訴訟を、関係者100名以上への取材をもとに描いたノンフィクションです。 米国特許法101条(Patent Eligibility=特許適格性) の解釈を軸に、バイオ企業、研究者、患者団体、弁護士、政府関係者らの思惑...

フォロワー

QooQ