三笠宮家の長女である彬子女王が、英国オックスフォード大学マートン・コレッジで過ごした約6年間の留学生活を綴った回想記です。
伝統ある大学の厳格な学問体系の中で、研究に没頭しながらも、異文化の中で自分を見つめ直す日々が描かれます。「一般の方には考えられないことだと思うけれど、生まれて初めて一人で街を歩いたのは日本ではなくオックスフォードだった。」なんて、一般人の私には新鮮な驚きを与えてくれます。 そもそも、自己紹介で「女王」を名乗るというだけでも、なかなか刺激的です。
そして、タイトルの「赤と青のガウン」は、学位や立場によって色が異なるオックスフォードの特徴的な衣装の一つであり、 彬子女王が目標とし、一人で胃炎と闘い、それでも周囲の方々に支えられて取得したオックスフォード大学のD.Phil(博士号)を象徴しています。
孤独や葛藤、英国流のユーモア、師との出会い、仲間との交流など、留学のリアルな体験が丁寧に記され、学ぶことの意味や知的探究の喜びが静かに伝わってくる一冊です。
ちなみに私は、これまで皇室にご縁も興味も全くなかったのですが、この本を読んで、お父様の話題はよく出てくるのに、お母様の話題が全く出てこないことを不思議に思い、少し調べてみました。
大正天皇の第1子である昭和天皇の弟(同第4子)が三笠宮崇仁(たかひと)親王で、その崇仁(たかひと)親王と百合子妃が結婚して生まれた第1子が後にヒゲの殿下と呼ばれて国民に親しまれる寛仁(ともひと)親王です。そして、寛仁(ともひと)親王が麻生太郎元首相の実の妹にあたる信子妃と結婚して生まれた第1子が著者の彬子女王。信子妃は2004年に宮邸を出て事実上の別居状態になっており、その原因は彬子女王との確執・関係悪化だったとささやかれています。
寛仁(ともひと)親王が亡くなる前、信子妃が病院を訪れた際には寛仁親王が面会を拒否し臨終の場でも対面が叶わなかったとか、亡くなった後、信子妃ではなく彬子女王が喪主を務め、信子妃の葬儀参列を認めなかったとも報道されています。
そして、2024年に百合子妃が薨去すると、三笠宮家の当主を誰が継ぐかで母娘の対立が再燃。2025年、宮内庁の仲裁により、彬子女王が三笠宮家を継承し、信子妃は新たに「三笠宮寛仁親王妃家」を創設し独立するという異例の決着となりました。
2026年7月の皇室典範改正により、宮家が旧皇族(旧宮家)男系男子を養子に迎えるとその養子は皇族になり、また女性皇族は結婚しても皇族のままでいられるようになりました。つまり、現在独身の彬子女王は結婚しても三笠宮家を維持できますし、信子妃は旧宮家の男系男子を養子に迎えれば三笠宮寛仁親王妃家を存続できるということのようです。養子は皇族になっても皇位継承資格を持たないため、 影響は限定的かもしれませんが、ちょっともやもやしますね。
お家騒動はさておき、彬子女王が留学先の英国で戸惑い奮闘した後についにD.Philを取得する姿が瑞々しい筆致で記された珠玉のエッセイとして、あらゆる全ての方々におススメします。
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★累計39万部突破!
女性皇族として初めて海外で博士号を取得された彬子女王殿下による英国留学記。待望の文庫化!
≪赤と青のガウン。
それは、私が博士課程を始めたときからいつか着る日を夢みてきたものだ。五年間の留学生活中、何人もの友人が博士課程を無事修了し、オックスフォードを旅立っていく様子を何度も見送ってきた。晴れ晴れとした表情でこのガウンを身にまとい、学位授与式が行われるシェルドニアン・シアターから出てくる友人たちの姿は、誇らしくもあり、またうらやましくもあった。
オックスフォード大学の厳しい博士課程を成し遂げた者しか袖を通すことを許されない赤と青のガウンは、くじけそうになったときにふと頭に浮かび、オックスフォードに来たときの自分に立ち返らせてくれる「目標」だった。≫(「あとがき」より抜粋)
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それは、私が博士課程を始めたときからいつか着る日を夢みてきたものだ。五年間の留学生活中、何人もの友人が博士課程を無事修了し、オックスフォードを旅立っていく様子を何度も見送ってきた。晴れ晴れとした表情でこのガウンを身にまとい、学位授与式が行われるシェルドニアン・シアターから出てくる友人たちの姿は、誇らしくもあり、またうらやましくもあった。
オックスフォード大学の厳しい博士課程を成し遂げた者しか袖を通すことを許されない赤と青のガウンは、くじけそうになったときにふと頭に浮かび、オックスフォードに来たときの自分に立ち返らせてくれる「目標」だった。≫(「あとがき」より抜粋)
(amazonより抜粋して引用)

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